ベーからの手紙      

No 115.APR .8. 2005.



元気ですか?
いつのまにか、春。
ほんのひと月前には雪が降っていたのに、
西公園のお花見の準備が、もう整っています。
また、新しい季節の始まりなんですね。


 お店では、今、「コーヒー豆フェア」というのをやっています。
お客様にクジを引いていただいて、当たりクジが出たら、いろんなプレゼントを
差し上げるんです。
手廻しのコーヒーミルや、マグカップとかコーヒースプーンなんかをね。
 「さぁ、クジを引いて下さい。」と、パパが抽選箱を差し出すと、
こうおっしゃる人が多いですね。
 「いやぁ、私はクジ運が悪いからだめですよ。」
でも、そう言って当たりクジが出た時のうれしそうなお顔!
すごく真剣に引いて下さるんですよ、大学の先生やお医者さんが。
小さなお子さんと同じくらいに真剣です。
 「これが欲しいな。」と、マグカップを見つめていた方。
1枚だけ引いたクジが、見事カップの当たりクジ。  「ほんとに? やった!」
 子供さんが、「当たってよかったね。」とお母さんを見上げる時は、
あゆちゃんとひろちゃんが小さかった頃を思い出します。
 「今日は、いい日だな。」 ニコニコと店を出られるお客様。
パパとママも、一緒に笑顔になれるみたいです。
 「よそでクジを引いて、自分達も当たってみたいもんだなぁ。」

  今年の春は、今までとは違うコーヒー豆も、うちの店に仲間入りしました。
 (「べーからの手紙」 No.12もお読み下さい。)
”魚沼産や会津産のコシヒカリ”のような豆だけじゃなくて、パパは、
”標準米”に当たる豆もやいてみることにしたんです。
 「いい豆としては、うちの値段は安い方なのに、パッと値段だけを見て
  『あら、高い』と言われるとがっくりしちゃうよ。
  まぁ、今は安さで求めていくと、いくらでも安い物があるからな。
  う〜む、味の違いをわかっていただくためにも、レベルの違う豆も置いてみるか。」
腕組みをして考えていたパパが春から登場させた、何種類かの新しい豆達。
これが、お客様との会話のきっかけになりました。
パパとお客様の話を聞いて下さい。
 「スタンダード品って、どいういう意味ですか?」
 「これまでの品は、グルメコーヒーとかスペシャリティーコーヒーなどと言われている
  高品質の豆、言わばブランド豆です。
  こちらは、それらとは違う一般的な豆、つまり標準豆ですね。」
 「はぁはぁ。 今まで、豆のケースに書いてある”ブルボン”とか”ナリ―ニョ”の
  意味がわからなかったんだけど・・。」
 「それはブラジルやコロンビア、生産国ごとの品種や銘柄の名前です。
  それぞれ、非常にいいものばかりですよ。
  あ、でも、スタンダード品だって、はっきり言ってスーパーやコンビニで
  売られているパック詰めのコーヒーよりは、品はいいですからね。」

 朝は、忙しい時間です。
ザザンッ、ザザンッ! 焙煎機のドラムの中の豆が回る音。
パチパチッ、パチッ! やいている豆が、ふくれてはじける音。
ザザザ―ッ! やき上がった豆が、ドラムから冷却機に流れ出る音。
ガ―ッ、ゴ―ッ! 熱い豆を冷ます冷却機が回る音。
シュ―ッ、パチパチパチッ! 悪い豆をはじき飛ばす選別機の音。
 パパは、新しくお店に並ぶことになったスタンダード品の豆の味見をしました。
ゴクンッ・・・。
 「ん、ん〜? いい味してるじゃないか。
  焙煎する私の腕がいいからなぁ。
  コーヒーを淹れる腕もまたいいから、うまいんだよな。」
(フェアは、10日、日曜日の夕方4時までやってます。
 よかったら、あなたもクジを引いてみて下さい。)

ヨハンにとっては、お店のフェアよりも、ひろちゃんの春休みの方が大切な出来事。
お昼と夕方は、自転車に乗ったひろちゃんと一緒に散歩をします。
国際センターや博物館へ。
6才を過ぎたヨハンの顔には、白髪が出てきました。

                                今日はここまで、またね。
                          
                                        Beethoven

冬には一面凍っていた沼にも、春

東北大の川内記念講堂前の広場

花見用の簡易トイレと大イチョウ

公園内の茶屋、まもなく屋台も並びます
No.114 No.116